ラッドウィンプス・野田洋次郎出演、辞書作りのドラマ

三浦しをん著書のベストセラー小説「舟を編む~私辞書をつくります」辞書作りを奔走する情熱を描いたストーリー。

本作品は2013年に松田龍平主演で映画化され、数々の賞を受賞。名作となっています。2016年にはテレビアニメ化もされています。

2月18日放送スタート

毎週日曜日夜10時~NHKBS・BSP4Kで放送/BSP4K毎週水曜日夜11時再放送

池田エライザにスポットをあてたドラマVer.

原作、映画ともに主人公は馬締光也ですが、このドラマでは岸辺みどりにスポットを当て彼女の視点で描かれていくストーリー。岸辺みどりの主役で馬締光也とつくる辞書はどんな物語になっていくのでしょうか。

馬締光也役は野田洋次郎さん。野田さんといえば、NHK朝ドラ「エール」に出演、大ヒット映画「君の名は」や「天気の子」の音楽を担当したRADWIMPSのボーカルでもあり、多才な活躍をされています。

岸辺みどり役池田エライザさんも個性的な歌声とエレキギターを披露され歌手活動もされています。

今回主要人物のふたりは、ともに俳優であり、ミュージシャンという共通点があります。どんな演出になっているのかとても楽しみです。

ドラマ「舟を編む~私辞書をつくります」の主なキャスト

岸部みどり 池田エライザ 出版社の若手社員でファッション雑誌の部署から辞書編集部に異動になるが、少しづつやりがいを見つけていく
馬締光也 野田洋次郎 岸辺と同じ出版社の辞書編集部所属。無類の本好きと言葉オタク。10数年辞書作りにささげている。
林 香具矢 美村里江 馬締の妻で小料理屋「月の裏」の料理長で店主
西岡正志 向井理 元編集部の社員で馬締の友人、辞書「大渡海」の営業担当
松本朋佑 柴田恭兵 日本語学者で辞書の監修者
佐々木薫 渡辺真起子 玄武書房・契約社員で辞書編集部の事務職
天童充 前田 旺志郎 辞書編集部の大学生のアルバイト
荒木公平 岩松 了 玄武書房元社員で定年退職後は社外編集者
宮本慎一郎 矢本悠馬 辞書「大渡海」の紙担当、製紙会社営業マン

他にも豪華な出演者やゲスト出演者も。

第1話のあらすじ(ネタバレ)

岸辺みどりはファッション誌の編集者。ある日ファッション誌が廃刊になることが決まり、みどりが移動になった部署が辞書編集部。

辞書編集部には馬締、契約社員の佐々木、学生バイトの天童がいる。

恋人・昇平に地味でつまらない部署に異動になったと不満をこぼすみどり。話は昇平の仕事のことになり「僕はバカにされてる」と言われる。みどりはそんなつもりはない、と伝えるが不穏な空気に。

私もパートナーに同じようなことを言われ、同じような返答をして不穏な空気になることがあります。なんで?

みどりの歓迎会が小料理屋で開かれ、荒木と松本も紹介される。馬締は、岸辺さんには辞書作りの才能があることを皆に伝えると、荒木は「右」の語釈(しゃく)を説明してみて、と問う。

みどりは右方向の矢印を書いて見せる。

荒木さんは語釈と言ったのですが図を書いていましたね。

場が静まると、みどりは「辞書なんて、持ってないし、欲しいとも思ってない、作りたいなんて思ったことがない」と言ってしまう。大学生の天童が辞書をバカにするな!と怒り出し離席する。

ですよね、辞書を愛して辞書を作り出す人々の前で、辞書になんて興味がないって失礼です。

みどりはその姿に、恋人の昇平との昨夜の会話と重ねる。

昨夜も言われました、恋人に「バカにされている」って。

すると日本語学者の松本が「激おこプンプン丸」と言い出す。この言葉がどれだけの人の心を軽くしてきたことでしょう、健気で涙すらでそうになる、と。

怒る人で、場が凍りつくことが多いですけど、激おこプンプンマルって言葉で怒っている人を表現するとなんだか場が和らぎますよね。松本先生、ユーモアがあって素敵です。

みどりは「バカにしてるつもりなんて全くないのに、人からそう思われてしまう。無意識に悪い言葉を使っているのかもしれないと思う。」と言う。

松本は、言葉は選び方と使い方です、という。

本当にそう思います。チョイスが間違ってしまうと、誤解を生み、違う方向に話が進んでいくことがあります!選び方と使い方、とっさに出てしまう言葉は選べてないんですね。

「なんて」乱用の結果

辞書「大渡海」の意味「辞書は言葉の海を渡る舟。辞書という船に後最もふさわしい言葉で、正確に想いを誰かに届けるために。」を伝え、みどりの柔軟さが舟をより強くしてくれるでしょうと松本先生は言う。

みどりは、そんな私なんて…。と言うと、松本は時間があったら『なんて』を辞書で調べてください。辞書はあなたをホメもしませんが、責めもしません、と。

馬締は「岸部さんには才能があります。右を図で書いたことにハッとしました。一緒に作りましょう。」と告げられます。

右を『文字』を使って書いて、とは言ってなかったんです。固定観念って怖いですね。

家に戻ると恋人の昇平がいない。みどりは『なんて』を辞書で調べだす。そこにはたくさんの意味・解説が書いてある。そして自分は無意識のうちに『なんて』を乱用していたことに気がつく。昇平から電話があり、距離をおきたいと伝えられる。

なんて、を使いすぎた末路が現実になる。

あります。「なんて」を使いすぎてることも、そんなつもりはないのに「バカにしてるよね」って言われたり、いつの間にか嫌われてたり。日本語は奥が深いです。

第1話の感想まとめ

正直、前回までのドラマ「仮想儀礼」のインパクトが強すぎ、いまだに余韻から抜け出せないまま。今回のドラマに対してはあまり期待していませんでした。

辞書がテーマとなると、地味なイメージしかなかったのですが、良い意味で裏切られました。

ベストセラーになっただけの内容なので魅力があるとは思いつつ、どうなんだろうと半信半疑で視聴したら、本ドラマの構成がとても繊細で深い。日本学者の松本の言葉が胸にささります。言葉の選び方・使い方…。

日々の生活の中でも起こるトラブルや行き違い、勘違い、誤解。

日本語って難しい、と分かっていても、ドラマの中で丁寧に解説されることで、あ、そうだ、こういう言い方が素敵だ、と気がつかされる優しい言葉がたくさん出てくるドラマです。

日本語学者役の柴田恭兵さんも、いぶし銀の演技。専門知識人を魅力的に演じていらっしゃる。

ファッション雑誌の編集長が見抜いた、みどりの才能がドラマの中でちらりと展開されるところも、繊細なストーリーです。

スマホ社会になり、辞書をひく機会が少なくなってきました。自分自身語彙力ないので、ドラマ視聴で語彙力あげられるかな?と期待したり(笑)

エライザさんのファッションがとても素敵です。独特のセンスで地味な辞書編集部の華になっています。全10話、楽しみに視聴できる作品です。

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