森口瑤子が母親役で出演のドラマ、第5話感想・後編

NHKBSプレミアムドラマ「舟を編む~私、辞書つくります~」第5話感想後編です。

森口瑤子が母親役で出演のドラマで、見つけたい言葉はソケブーの仲間?

前夜、母に今は何をつくっているの?と聞かれ、みどりは、たいしたものじゃないと言った自分にため息をつくみどり。

こんなにも辞書づくりに真摯に向き合っている人たちにとても失礼なことを言ってしまったと自己嫌悪の表情ですね。

辞書編集部にマナト君がひとりで訪ねてくる。マナト君は「うむん」という言葉を探しているらしい。

皆は総出で「うむん」を探すが見つからない。松本先生が優しく、マナト君にどこで聞いた言葉なのか話を聞いているとお母さんから聞いた、と言う。

うむん、って聞いたこともないし、想像もつかない言葉。新語?

マナト君はソケブーカードを見せ「いつも習い事の帰りにカードを買ってくれるけど、レアカードが出ない。お母さんは、残念、と悲しそうにいうから「うむん」がソケブーの仲間だと思ってソケブー大百科を見たけど「うむん」は載っていなかった」と。

「どうしてソケブーの仲間だと思ったの?」と聞くと、お母さんが「うむん、じゃなかった」と泣いていたから、うむんを探したらお母さんが泣かなくなると思った、と。

みどりはゆっくり「産むんじゃなかった」とつぶやく。

お母さん、それはNGワード。一番口に出してはいけない言葉ですよね、さてどうやってリセットするのでしょうか。

森口瑤子が母親役で出演のドラマで『信じられるように疑う』マナト君

マナト君は屋上で天童とジショーズごっこ。二人とも楽しそう(笑)マナト君には聞かせられない会話なのでしょうね。

母親は「うむん」の事情を説明。夫から、大人しすぎるマナトはお前に似たんだとなじられ、悔しくて悲しくてマナト君が寝ていると思い「そんな風に言われるなら、産むんじゃなかった。」と本心ではないのに言ってしまった、と。

こんなひどい言葉を発言する夫、どうかと思います。しかしお母さんも言ってはいけない言葉を発してますね…。夫婦仲良くしてください、子供は聞いています。

母親「先に悲しくなっちゃって、ダメなんです。マナトが大切なのに。」松本先生は『かなしい』を辞書でひいてみてくださいと辞書を差し出す。

【かなしい】(愛しい)①身にしみていとしい。切ないほどにかわいい。

マナト君は本当はわかっているのに、なぜずっと『うむん』を探しているのか、と疑問に思うみどり。

馬締「信じるために疑ったんですね。この先もお母さんを信じるために、お母さんはそんなこと言うはずはない、と言葉を疑ったんですね。」というと、母親な泣き崩れる。

馬締はすごく難しい言い回しをしますけど、母親を信じ言葉を疑う、ということですね。そんな発想ありませんでした。斬新。それくらい、母親を信じたい!という子供の気持ちなんですね。

森口瑤子が母親役で出演のドラマで、ソケブーの仲間が見つかる

松本先生は、取り消せない言葉をどうやって納得させるのか、言葉は生れるものだから、生み出しましょうとみんなで会議が行われる。

松本先生「マナト君が探していた『うむん』はソケブーの仲間でした。」しかしマナト君は、ソケブー大百科にはなかった、と反論。そこで荒木が「辞典や百科事典には『改定』というのがあるんだよ。何度も作りなおすんです。」と。

確かに、改定はありますが、もしマナト君が年齢を重ねても「うむん」を探していたら永遠に辞書にはのらないですよね。

松本先生「うむんは、最近発見された新種のソケブーなので、次の改定でソケブー大百科に加わるでしょう。」マナト君はほんと?うむんのソケブーを見たいと言う。

困ったみんなは、レアだからなかなか見れない、とごまかし始めるが、馬締が「あります。」と言ってスマホを取り出し、以前みどりが描いた「イグアナ、スペース取りすぎ問題」の図。尻尾がぐるぐる巻きの爬虫類っぽい変な絵だった。

みどりの描いた変な絵が、うむん?笑ってしまいました。

マナト君は、変なの、と言い、お母さん良かったねと母親を見つめる。ありがとうと言ってマナト君を抱きしめる母親。それをじっと見つめるみどり。

少々乱暴なまとめ方でしたが、マナト君がそれで「うむん」を忘れてくれたらいいですね。

マナト君、お友達にポロッと言ったら大変なことになります。ついていいウソと悪いウソの線引き、難しいです…。(苦笑

ドラマだから、まっいいか。(笑)

森口瑤子が母親役で出演のドラマで、母へ想いを伝えるみどり

みどりの母は姉と共に山梨に帰るバスを待っているとき、みどりが電話をかけ「お母さん、私の事好き?」と問いかける。母は「当たり前じゃない、大好きよ。みどりはお母さんのこと好き?」もちろん、と答えるみどり。

マナト君とお母さんを見ていたら、たまらない感情が込み上げてきたのでしょうね。

みどりは思い切ってお母さんへサプライズした時、どうして抱きしめてくれなかったのかを聞いてみた。母は、愛くて抱きしめたらお父さんのところに返したくなくなるから、かなしくなったと過去のことを謝る。

やっと言えた!みどり。聞けばなんてことないのに、勝手に最悪の妄想を膨らまして聞けないことってありますよね。でも物事って意外とシンプルなのではないですかね。

姉からのメールで、「私も電池切れそうだからかけ直せないけどお母さんから伝言『サプライズ本当に嬉しかった。あんなにからかってくれて、ありがとう。』」

馬締の「お母さんはそんなこと言うはずはない、と言葉を疑ったんですね。」という場面を思い出し、辞書を引き出すみどり。

この「からかう」の使い方はなんだか違和感ですね。なんだろ。

森口瑤子が母親役で出演のドラマで『信じられるように疑う』みどり

どの辞書にも【からか・う】冗談を言ったり困らせたり、いやがる言動をして面白がる、といった内容の事しか記載されていない。

【からか・う】方言:山梨では「手を尽くす」という意味でも使う。

と書いてある辞書をみつけたみどりはお母さんのところへ向かう。

お母さんが嬉しそうに「あの子いっつもからかって」と言っていたのはネガティブな意味ではなく「いつも手を尽くして喜ばせてくれて」という意味だったんですね。

バスに乗り込もうとする母にみどりは「お母さん、すごく面白い人達と辞書をつくってるんだ、言葉の海を渡る舟なんだよ。」

母はみどりを抱きしめて「精一杯、からかうんだよ。」と言う。涙がこぼれて母に抱きつくみどり。

あらら、私も涙腺崩壊してしまいました。素敵なシーンです。母親と子供って特別な関係なんです。

第5話感想後編まとめ

マナト君が『うむん』を納得するように新しい言葉をつくるのにはちょっと無理があったかもしれませんが、皆さんの温かい心遣いは、ほっこりしますね。

マナト君はお母さんが悲しんでいたのを見て、喜んでほしいと思ったんですね。子供はお母さんが楽しそうにていたり喜んでいる姿が一番、嬉しいものなのですね。そして抱きしめてほしい。

しかし、日本語ってどこで間を入れるかで意味合いが変わってくる難しい言語なんですよね。『うむん』ってなんだか面白い響き。何かの名称に使えそう。

みどりも同様に、幼い頃、お母さんに喜んでほしいと思って飾り付けたサプライズ。お母さんが言った「からかって」という言葉が、誤解を生んでしまいました。

言葉はいろんな語釈や使い方があるんですね、みどりが幼い頃、山梨の方言を理解していたらお母さんとわだかまりはできなかったかもしれません。

みどりは母親とバスセンターで抱きしめあったことで、わだかまりは解け、吹っ切れたように清々しく仕事に取り組む姿が印象的でした。

いつも馬締さんが素敵な言葉を教えてくれます。「信じるために疑う」なんて普段思いつきもしない言葉です。

このドラマを観るようになってから、私も日々の生活の中でどんな言葉を発すると思いが伝わるかなと考えることが増えました。言葉って選び方と伝え方。少し優しい人になれるかもしれませんね。

5話の感想前編も是非読んでください。

柴田恭兵が現在出演中のドラマ、第5話感想・前編
NHKBSプレミアムドラマ「舟を編む~私、辞書つくります~」第5話感想です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました