松本先生が語る感動の最終回、私辞書をつくります

NHKBSプレミアムドラマ「舟を編む~私、辞書つくります~」第10話最終回の感想です。

松本先生が語る感動の最終回、時代はパンデミックのコロナ渦

ドラマの中でも、コロナ渦に突入しました。皆、マスク姿でパンデミック、クラスター、咳エチケット、など今まであまり使われていなかった言葉や新しい言葉がでてくる。

確かに、今まであった言葉でも頻繁に使われるようになった言葉や、新しくできて使われるような言葉「PCR検査」とかもそうですよね。

松本先生(柴田恭兵)は、癌治療の為入院中。コロナ渦に、会うことはできないが、先生の奥さんが松本先生が集めた用例採集の紙を辞書編集部に持ってきてくれた。

コロナ渦に新しく出てきた言葉も、辞書に入れ込むって展開ですね。ギリギリ間に合うのか?!松本先生の命の期限が迫っている感じですよ!と思ってしまいました。

未曽有の歴史的なパンデミックですからね。今後辞書に載っていてもおかしくない言葉はたくさんあるでしょうね。こんなことが自分が生きている時代に起こるなんて誰が予想したでしょうか。

中型辞書「大渡海」にコロナ渦の言葉が挿入され、刊行されることになった。

なんとか間に合って良かったですね。今から刊行される辞書ならコロナ渦の事は書いてあった方がいいですよね。

松本先生が語る感動の最終回、飲食店は未曽有の危機

馬締(野田洋次郎)の妻・香具矢(美村里江)のお店「月の裏」も窮地に追いやられていた。香具矢は京都の師匠の2号店に行くことになった。

コロナ渦の時、私の周りの飲食店経営者も困り果てていたのを覚えています。緊急事態宣言直後は、国の補助金対策も告知されていなかったので、途方にくれる方をたくさん知っています。先が見えなかった時ですね。

馬締は香具矢に行ってほしくないと伝えるが、香具矢は馬締に、辞書編集部を辞めることはできるのか?それと同じと伝える。

結局、京都へ旅立ちます。不器用な馬締はいってらっしゃいとしか伝えられないんですが、なんだかそのシーンが素敵でした。

別れのシーンで、馬締が毎日手紙を書きます、というと香具矢は吹き出してしまうのですが、それはそうですよね、こんな時代に紙で何枚も手紙をもらっても返事を書くのも大変だし、タイパが良くないです、馬締さん。(笑)

 

松本先生が語る感動の最終回、言葉の美しさのお手本

無事に中型辞書「大渡海」が刊行になり、刊行パーティーが行われる。松本先生は、お祝いの言葉を述べ編集部のひとりひとりに美しく、愛のある言葉で感謝の気持ちを述べる。

松本先生、生き延びていて良かった!

 

松本先生の言葉は、お世辞とは違う、その人の行動や振る舞いを称えながら人格を尊重し感謝を述べる。そんなことを言われて嫌な気持ちになる人はいませんよね。普段からそんな優しい言葉を使っていないとなかなか出てきません。

松本先生は最後にみどりに対して、岸辺さんが入ってきてからはなんて楽しい3年間だったでしょう!と言う。

みどりは当初、私なんて、〇〇なんて、「なんて」否定形の乱用をしていて松本先生に気づかせてもらってましたが、松本先生は「なんて」肯定形のお手本を言ってくれましたね。細かいっ!

中型辞書「大渡海」は、五十嵐社長からも認められた。社長は家じゅうの本を読み終えても辞書は読み終えることが無いと言う。まさに言葉の海だという。

確かに辞書は物語でもなく、小説でもなく、終わりがない。確かに言葉の海という表現がぴったりですね。何万語と言う言葉とその語釈が書いてあるのですから読んでも読んでも終わりはないはずです。

松本先生が語る感動の最終回、「愛」の語釈

みどり(池田エライザ)は順調に宮本(矢本悠馬)と順調に交際している様子。なぜなら宮本のことを「慎一郎さん」と呼んでいる。

ビジュアル的にはあまりお似合いとは言えないカップルですが、同じ志を持つ者同士としてはピッタリですね。価値観が合うというのはとても大事だと思います。

以前、みどりが松本先生から「恋愛」の語釈を依頼されていて、既にみどりは提出済み。校了までに「男女」や「異性」の表記をどうするかの結論が持ち越されいたが、松本先生からの手紙で表記は要りませんと書かれていた。

ドラマの中では、みどりが恋愛の語釈を提出したのは3年前、3年の月日のなかでLGBTqの認識は急速に高まりました。男女、異性、なんて決めつける必要はないですね。

天童(前田旺史郎)も喜びを隠し切れない。

そうだったです。天童がみどりにLGBTqの記事を教えてくれて、自身も男性のパートナーがいましたね。良かったですね、天童くん。

松本先生が語る感動の最終回、柴田恭兵のナレーションが素敵

ドラマの場面で、松本先生役の柴田恭兵が言葉の大切さや美しさについて、ゆっくりと心に響く語りをしています。

とても丁寧で、わかり易い言葉で話します。例えば、その場にいない人の事を話すとき、確かにその人はそこにいます。死者であれ、まだ生まれていない人であれ。

確かに、そうです。亡くなった祖父や祖母の思い出話を家族ですると、まるでそこにいるかのようにみんなの脳裏に想いでや笑顔がよみがえってきます。言葉って不思議です。

柴田恭兵さんはご自身も闘病されていた時期があるようで、かなり痩せていらっしゃいます。ドラマの中でも食道がんを患う設定です。ご自身も体験されているからでしょうか、とても現実味のある演技でした。

松本先生が語る感動の最終回、ソケブー辞典を請け負う?

「大渡海」の出版も完了し、松本先生と荒木は公園でおやつを食べながらソケブー大辞典の依頼が来てると話していた。

ソケブーって、5話にでてきた、たぶんポケモンをモデルにしたこのドラマ内でのアニメキャラクター。誰が考えたのでしょうか、すごくゴロがいいです。(笑)

ソケブー大辞典を請け負うと、5話のマナト君が探している「うむん」を追加しないといけなくなりますね。原作者にお願いするしかないかも(笑)。

こうなってくると、実際のソケブー見てみたい!だれかソケブー考えてくれないかな(笑)

言葉っておもしろいことが、このソケブーでも納得。最初ソケットブースター、ソケブーって聞いたとき、違和感と笑いしかでなかったけど、何回か聞いているとだんだん耳慣れしてきて、定着してきます。ソケブー…見たい。

松本先生が語る感動の最終回、Xでのこぼれ話

野田洋次郎さん、柴田恭兵さんが主演していた人気ドラマ「あぶない刑事」の大ファンだったとか。野田さんノリノリで柴田恭兵さんと二人でサングラスをかけ、あぶない刑事ごっこしてドラマ「舟を編む」のポスターみたいな写真が載ってました。(笑)

最終回放送後「松本先生」がトレンド入り!そうですよね、松本先生の語り、最高でしたもん。

Xからの抜粋ですが、こんな素敵なコメントがありましたので掲載します。

「安易なリメイクではなく原作・映画版にリスペクトしたうえ、今制作する意味を盛り込まれた素晴らしい作品だった」

「単なる重版でなく改訂版。言葉が動いているならば意味も解釈も変化しているので、映像版もそうあるべき。」

「松本先生がお元気で刊行を見届けられて良かった」

「最終回、向井理さんが涙を見せるシーンで私も泣きました」

「言葉は人と人を繋ぐもの、松本先生の言葉に感動しました」

皆さんそれぞれ、素晴らしい言葉に感動されているのですね。

松本先生が語る感動の最終回のまとめ

全10話、あっという間に終わりました。最初は地味なドラマだな~、と思っていましたが、キャストがとても良かった。脚本も、素晴らしかった。途中から夢中になって観てました。

池田エライザさんの華やかな存在と素敵なファッション。野田洋次郎さんのおしゃべりなオタク。「まえだまえだ」だった前田旺史郎くんの俳優としての成長ぶり。

おおまかなあらすじは映画と同じですが、みどりからの視点だったのと時代背景が現在に近しい設定なので、映画とは別物の「舟を編む」でした。

最終回の撮影時には原作者の三浦しをんさんが駆けつけていらっしゃったようです。原作者の方がドラマに対してとても好感を持っていらっしゃるということのでしょうね。素晴らしいです。

「言葉」というテーマは、現代社会に人を傷つける刃になる事が多いことへの警鐘なのかもしれません。チクチク言葉ではなく、愛のあるふわふわ言葉を使いましょう!ですね。

生きることは変わること、私も良い方向へアップデートしていきたいです。

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