3月で終了した宮藤官九郎脚本金曜ドラマ「不適切にもほどがある」。ちょっとフテほどロスで、次に4月から放送していたのがクドカン作品の「季節のない街」。大好きなクドカン作品!短編ですが楽しみが増えた!
クドカンの新作ドラマ「季節のない街」の放送はいつ?
気が付くのが遅かった…このドラマ4月5日からすでに東テレ系で深夜に放送されていました。見逃し配信はTVer、もしくはディズニープラススター。
地上波の放送は毎週金曜日「ドラマ25」深夜24:42~(日付変わって土曜日深夜1:42)
ディズニープラスは未契約で視聴できないので、TVerで観るしかない。気が付いた時には2話だった、初回見損ねてしまった。残念!
しかし短編作品なので1話づつのストーリーが面白い。2話目からでも十分楽しめる作品。全10話なのでまだまだ間にあう。
実はこの作品、昨年8月にすでにディズニープラススターで先行放送されていたそうです。知らなかった。「ふてほど」より前ですね。
クドカン作品といけば、奇想天外なストーリーに豪華キャスト、それも適材適所な感じで。笑えるけど、ぽろっと涙がでたり、心温まったり、憎たらしく感じたり。喜怒哀楽を全部入れ込んだ人間味あふれるヒューマンストーリですよね。
クドカンの新作ドラマ「季節のない街」あらすじは?
このドラマの原作・山本周五郎さんの小説「季節のない街」。宮藤官九郎さんが若かりし頃から企画を練っていた作品。かの有名な黒澤明監督映画「どですかでん」にもなった作品。
なんと1962年~朝日新聞に連載されて単行本になった作品15話。
“風の吹溜まりに塵芥が集まるようにできた貧民街”で懸命に生きようとする庶民の人生。――そこではいつもぎりぎりの生活に追われているために、虚飾で人の眼をくらましたり自分を偽ったりする暇も金もなく、ありのままの自分をさらけだすしかない。そんな街の人びとにほんとうの人間らしさを感じた著者が、さまざまなエピソードの断面のなかに深い人生の実相を捉えた異色作。 新潮文庫電子書籍より引用
なんと60年以上も前の作品と現代がリンクするなんて誰が想像したでしょうか。読んだことないけど、読んでみよ!
クドカンドラマ版は「ナニ」と表現された未曾有の大災害起こってから12年が経ち、仮設住宅のある街で生きる人々を舞台に繰り広げられる人間模様になっています。この街の人々が濃い!クドカン作品ならではの選抜キャストとキャラクター設定が身近に感じたり、大袈裟に描いてあったり。
山本周五郎さんが描いていた人間模様と宮藤官九郎さんが描く人間模様、設定や時代背景は違っても基本的に人間はそんなに変わってないんですね。
ちなにみ、宮藤官九郎版「季節のない街」シナリオ本も4月にKADOKAWAから発売中。
クドカンの新作ドラマは、黒澤映画「どですかでん」
黒澤明監督映画「どですかでん」ってどんな映画?原作・山本周五郎さんの小説「季節のない街」の映画版として1970年に作られた映画なんです。
映画では電車バカの六ちゃんを中心に繰り広げられる戦後のスラム街での人々の群像劇。ドラマでは濱田岳さんが演じている役の六ちゃんですね。心和ませるユーモアある作品になっているようです。
タイトルの「どですかでん」という言葉は、電車バカの少年・六ちゃんが個性豊かな街の人々をまわりを走っているときに使う言葉のようです。
貧しくても力強くユーモアたっぷりに生き延びていく人々。是非観てみたいですね!
大ヒットドラマ「北の国から」で主演の田中邦衛さんも出演しています。六ちゃん役は頭師佳孝さん、母役は菅井きんさん。伴淳三郎さん、などなど、もしかしたらもう他界してある大ベテラン俳優陣が出演の作品です。
『世界の黒澤』監督作品のなかでは、珍しい、やさしさにあふれたホッコリ作品ですね。
クドカンの新作ドラマ「季節のない街」主人公は池松壮亮
池松壮亮(いけまつそうすけ)さんといえばシン・仮面ライダー、かな?いえ、最近はすごい作品にどんどん出演中の福岡県出身の実力派俳優。
そしてSNSやらない俳優さんです。理由は自分の言葉で語らないでいいから役者をやっている、自分の言葉は発するSNSはやらない、そうです。(笑)
以前、NHKあさイチに出演されているのを観て、とてもシャイで口下手な方だな、という印象でした。
ミュージカル「ライオン・キング」少年シンバ役で俳優デビューしています。福岡では進学校の高校を卒業後、日本大学藝術学部映画学科監督コース卒業。とても聡明な方ですね。
ドラマ「季節のない街」では主人公の半助、田中新助役。家族を「ナニ」で失い、一人生き残ったが、謎多き男(鶴見慎吾)の指令で仮設住宅に移り住み、住人の様子を報告してほしいという依頼を受けた。
半助の目に映し出される個性的でワケありの人々のストーリーが笑えたり、切なかったり、腹立たしかったり…とクドカンユーモアたっぷりで表現されています。
半助の猫も一緒に住んでます!
池松壮亮さん演じる半助の素朴で優しい青年から垣間見える群像劇です。
クドカンの新作ドラマ、出演キャストの個性がクセツヨ!
出演者のクセが強い!設定にピッタリ合ったキャストです。
街の青年部・たつや | 仲野太賀 | 親想いの孝行息子なのに、母親はハングレ系の兄ばかりを愛する。承認欲求強めの準主人公的存在。 |
たつやの母・しのぶ | 坂井真紀 | 「ナニ」で夫を亡くし、再婚するがハングレ系長男を愛しすぎてお金を巻き上げられ再婚した夫と離婚。 |
酒屋の息子・オカベ | 山本大知 | 街の近所の酒屋だが、街にお目当ての女子がいるので頻繁に出入りしている。 |
かつ子 | 三浦透子 | オカベが好意を寄せる、街に住む内気な女性 |
電車バカの六ちゃん | 濱田岳 | 見えない電車を毎日一人で運転している |
六ちゃんの母・くにこ | 片桐はいり | 六ちゃんの母 |
街の見守り・たんば | ベンガル | 六ちゃんの良き理解者 |
他にも、ホームレス役で又吉直樹や、街の住人には高橋メアリージュン、MEGUMI、岩松了、前田敦子などなど豪華なキャストが出演。毎話の出演者が楽しみな作品です。
藤井隆&LiLiCoが夫婦役で登場する回もあるんです。名前聞いただけで笑いがでます。どんな夫婦!?
クドカンの新作ドラマ、小田茜が14年ぶりに女優復帰
小田茜(おだあかね)さん…なんか聞いたことあるようなないような。
あっ、むかーし「国民的美少女コンテスト」でグランプリをだった、可愛い女優さんだ!写真見たら40代半ば以降の方は、あーーーっ、と分かるかも?
いや、失礼ですよね、名前だけでわかるかたもたくさんいると思います。国民的スターだったんですから。ドラマや映画でずいぶん活躍されていましたが、2010年以降子育てに専念ということで第一線から離れていました。
そんな小田茜さんが、クドカン作品で女優復帰。なんでクドカン作品なん?と思ってしまいますが、2003年の作品『ぼくの魔法使い』で宮藤官九郎さんとお仕事されていたのです。
「季節のない街」では、街に住む内気な女性・かつ子の母親・カナエ役として7話で登場。
「ナニ」の災害の後、仮設住宅で暮らしていたが、再婚して街を出ていった。かつ子は親戚に預けられそのまま街に住んでいたが、突然セレブ風美女の母親として街に現れるというストーリー。
写真が出ていましたが、相変わらず美しいですね。たしか、数年前からちょこちょことテレビ出演はされていたような気がします。ヨガのインストラクターになって事業を始めているとか。
40歳で離婚されてるみたいですね。お子さんも手が離れて、また芸能界に復帰されるのでしょうね。大変お美しい方なので、これからどんどん観る機会も増えるとお観ます。
まとめ
毎回、クドカン作品は楽しみに視聴しています。話題も盛だくさん。そのお人柄なのか、出演者やスタッフさんと楽しく制作されているような記事やインタビュー記事を目にします。
「ナニ」と表現された未曽有の大災害。現在でも日本各地で天災が起こっています。そのことを決して忘れてはいけない。今後も備えていかなければならないという宮藤官九郎なりのメッセージが込められているような気がします。
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