前田旺志郎が出演ドラマ、役柄がいい!ドラマ、第2話感想

2月18日にスタートしたNHKBSプレミアムドラマ「舟を編む~私、辞書つくります~」第2話感想

著者の三浦しをんさんは、人々の想いをつなぐ辞書つくりのストーリーをあえて「船」ではなく、手漕ぎの「舟」でタイトルをつけれたそうです。素敵なエピソードですね。

前田旺志郎が出演ドラマ、みどりの自分から生まれた「右」の意味

恋人に別れを告げられ、ふたりの思い出の海岸で朝日を見た岸辺みどり(池田エライザ)。流れてくる涙の事をどうしても『自分から生まれた、自分だけの右』の話を馬締光也(野田洋次郎)に伝えたくなり、会社を休もうかとも考えたが、思い直して出勤する。

朝日を見ながら泣いたとき、あったかい風に吹かれて先に涙が乾く側の頬っぺた、それが『右』です、と馬締に伝える。

みどりも、マジメですね。失恋して、寝ずに出勤するなんて私だったら、会社で1日持ちません。居眠り必須。ポエムみたいな「右」の話しです。

前田旺志郎が出演ドラマ、辞書オタクのうんちくがおもしろい

いつのころからか身近にあった辞書。あまり辞書について詳しく知りませんが、このドラマでは普段気がつかない辞書の繊細な部分がフォーカスされています。

他社の辞書が発売された際、馬締は新版の特徴を説明。(ドラマ内での新版辞書です)

新規項目4000、辞書の軽さ、片手になじむ絶妙な厚み、開いたときの適度なしなり、温かみのある紙の色、目に飛び込むけどうるさくない見出しのフォント、最後のページの最後の1行までぎっしりと書き込まれている。素晴らしい!と。

こんな風に辞書を観察したことはなかったです。とても興味深いです。

見出し語はひとつひとつの言葉、どんな見出しをのせる・のせないを選定することで辞書の個性になる。見出し語の意味は語釈(ごしゃく)使い方の例を用例(ようれい)という。

見出し語・語釈・用例をまとめて、項目という。…へえ、そうなんだ、知らなかった、辞書の豆知識。

言葉は50音にまんべんなく存在しているわけではなく、あ・か・さ行に集中する。あ・か・さ行には同音異義語も多い。

日本語で一番少ないのは、『る』から始まる言葉。なので、しりとりをするときは『る』で終わる言葉を選ぶと勝率があがる。

これ、わかります。しりとりをすると『る』がでてくると、『ルビー』とか『ルイボスティー』などひと通りでてしまうと後は手詰まりになりやすい。あ、口詰まりですね。

前田旺志郎が出演ドラマ、星の王子様が尊い

辞書編集部に製紙会社の営業マン・宮本慎一郎(矢本 悠馬)がやってくる。辞書『大渡海』に使う予定枚数でイメージ紙の冊子を持参する。みどりは軽いことに気がつく。

宮本曰く、1年前に注文をもらい研究を重ねて辞書の為に開発した紙は薄いのに裏にほとんど文字が透けない。みどりは「辞書の為にわざわざ紙をつくるなんて…」と言いかけ、なんてをいわず「紙を作ったんですか」に言い換える。

なんて、は使用禁止語でしたね。私も気を付けようと思います。ネガティブワードですね。

馬締はさんざんサンプル冊子を触り、前回はあったぬめり感が無くなってしまっているという。ぬめり感とは指に吸い付くように頁がめくれ、にもかかわらず紙同士が一緒にめくれることがない。

こだわりが強い人のリクエストは大変ですね。妥協がないでしょうから。

宮本は慌てて、出直してくると帰社する。忘れ物を渡す為に宮本を追いかけると、たわいもない話になり、宮本はまだ紙のことがまだそんなに好きになれてない、と言うと同感するみどり。

宮本は、『星の王子さま』にでてくる文章に「それを君が好きなのは、それに時間を使ったからだよ」と書いてあり、好きだから時間使うんじゃないの?と思ったと。

辞書の刊行は3年後、みどりは辞書に宮本は紙に時間を使い、好きになるか試してみませんか?とみどりに問いかける。

素敵な話ですよね。私も大好きな『星の王子様』たまに読み返しますが、そこには気がつかなかった。やっぱり『星の王子様』は深い。また読み返そう。

前田旺志郎が出演ドラマ、みどりが考える「恋愛」の語釈

みどりは別れを告げられた昇平(鈴木伸之)とのメッセージのやりとりを見直し、「なんて」と羅列してしまっていることに落ち込む。

私もつい使ってます、「なんて」。改めてドラマで観ると、自分を卑下するような言葉で使わない方がいいですね。

みどりは馬締に失恋したことを話し、自分が調子に乗っていて、大事にしてなかった恋愛。自業自得だからあきらめなきゃと思う、と言う。

誰にでもあります。恋愛の失敗。そこで酸いも甘いも苦いも経験して素敵な女性になるんだと思います。

すると馬締は「あきらめて、あきらめて、あきらめてほしいです。」と言う。

馬締さん、諦めてをなぜ3回も繰り返すんでしょうか?

みどりは深い意味がわからないまま、『恋愛』を辞書で調べてみる。するとどの辞書にも語釈に男女、異性、男と女、という言葉が書いてあることに気がつく。みどりは、恋愛は男女間だけではないと思う。

みどりは「もし異性でない人達が慕いあっている場合、辞書の『恋愛』欄をみて『異性同志』としか書いてなかったら責められているような気持になるのでは?」と。

確かに。特に現代社会はLGBTqに理解が出てきた兆し。男、女、だけではない線引きできない恋愛が存在するのも確かです。

 

前田旺志郎が出演ドラマ、異性だけではない「恋愛」

社外編集者の荒木(岩松 了)と日本語学者の松本(柴田恭兵)を加えて『恋愛』の語釈について会議が行われる。みどりが『恋愛』の語釈を考えることになる。

みどりが没頭していると天童(前田 旺志郎)がLGBTについての記事を送ってくる。異性、だけではないヒントを送ってくれた。

いつもちょっと意地悪な天童くんが、この件に関してはとても協力的です。なぜ?

みどりは昇平と会うことになり、言葉にしなければ消えてしまう光、を思い出して今までの本音を告白する。恋だったけど愛ではなかった、自分の都合の良いままがいいと思っていたと謝る。

また昇平も、楽だったから甘えていた、と。

『あきらめる』…物事の事情・理由をあきらかにする / 望んでいたことの実現が不可能であることを認めて、望みを捨てる。断念する。思い切る / 心を明るくする。心を晴らす。

3つの意味があるから、馬締は「あきらめて」をと3回言ったのですね。

『愛』…相手をいつくしむ心。相手の為に良かれと願う心。

みどりが心の中であきらめがついて初めて、昇平に愛を感じたのですね。

『恋』…人を好きになって、会いたい、いつまでもそばにいたいと思う。満たされない気持ち。

昇平と別れ際に後ろ姿を見て、感じた気持ち。恋が終わったんですね。

みどりが考えた『恋愛』の語釈は、「特定の二人の互いの思いが恋になったり愛になったり、時に入り混じったりと、非常に不安定な状態。」

LGPTについての記述は3年後までに結論をだすということになった。天童が送ってくれた記事が説得材料になった。天童には同性のパートナーがいる。

前田 旺志郎さん演じる天童はクセがありながらも、ドラマのスパイス的存在でいいですね!そっか、天童君には同性パートナーの存在があったんだ。だから協力的で、異性だけしか記述していないことに疑問を持っていたんだ。

第2話の感想まとめ

「うまく言えなくてもいいので言葉にしてください。今あなたの中に灯っているのは、あなたが言葉してくれなければ消えてしまう光なんです。」~ドラマ内の馬締のセリフ

意味が深いこのドラマ。馬締さんのこの言葉も、言いたかったのに言えなかったことを表すのにぴったりのセリフです。ほんとに深いっ!

改めて言葉の意味を知ることのきっかけにもなり、またその言葉の意味がこういう状況の時なんだと、納得してしまう。選び方と使い方ですね。

馬締の発する言葉は、優しさに溢れています。「あきらめて、あきらめて、あきらめてほしい」は、ため息がでました。事実を知り、断念し、明るく心を晴らしてほしい。涙がでそう…

まだまだ深い意味と日本語の美しさを知ることになりそうです。

1話感想はこちら https://tvfreakchannel.net/funewoamu1-848

 

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