NHKBSプレミアムドラマ「舟を編む~私、辞書つくります~」第9話感想です。
矢本悠馬が営業マンを演じるドラマで、地獄の抜けチェック作業
8話からの続きで、「血潮」が辞書掲載に抜けていたミスを見つけてしまったみどり(池田エライザ)。そのまま黙っていることもできたが、宮本(矢本悠馬)が辞書が出来たら「血潮」を探すと言っていたこともあり、正直に編集部に報告した。
その方がいいですね、黙っていることもできますが、出来上がった辞書を見るたびに後悔の念と心苦しさに苛まれるよりも正直が一番です。
優しい編集部の皆さんは、みどり一人のせいにするのではなく、自分も悪かった、自分のミスだと次々に謝罪する。
こんな優しい会社なかなかないですよね、人間は弱い生き物ですからつい人のせいにしたがるものです。
たった一つの言葉が抜けていただけなのに、辞書に載せる全ての言葉を再チェックする編集部の皆さんと学生アルバイトの皆さん。25万2007語。とてつもない数の言葉。
結局、再チェックしたところで「血潮」のみ、抜けていただけだった。
ひとつ抜けていたから、他にも抜けているのではないかと、疑う。万全を期すというのはこの事なんですね。
営業の西岡(向井理)は、刊行日を遅れさせることは絶対に出来ないとハッパをかけるも、陰ながら馬締(野田洋次郎)が本来しなければならない仕事を手伝ってくれていた。
矢本悠馬が営業マンを演じるドラマで、ハルガスミは幽霊?
徹夜での地獄のチェック作業の時、みどりは深夜に誰かの声を聞く。天童(前田旺史郎)も終電間際まで作業し、帰ろうとしたところで人影を見たような気がして「幽霊がいる!」とパニック。
絶対、ハルガスミさんですよね。と思いましたが視聴しました(笑)
チェック作業が終わり、作業した全員が拍手をするなか、ふとみどりの横に立つハルガスミ(柄本時生)が大拍手。
みどりの横で、いつの間にか拍手している姿は、もはや志村けんの変なおじさんを思い出させる姿。本当に滑稽で、個性的な役者さんです。
朝日が昇る海、言葉が波になりその上を渡る舟のデザインを持参したハルガスミは、朝日を「始まりの光」と表現する。そして、深夜に訪問したことも告げる。
やっぱり、ハルガスミさんですよね。他に考えられません!(笑)
素敵なデザインが出来上がっていました。あんな素敵なブックカバーの辞書があったら飾りたいです。
矢本悠馬が営業マンを演じるドラマで、愛を告げる宮本
抜けチェック作業の夜、宮本とみどりは食事の約束をしていたが、キャンセル。宮本は花束を持っていたのに、嫌な顔せずに頑張れとみどりにエールを送る。
花束って、告白する気満々だったんですね。ドタキャンなのに、その返信を印象よくしようと悩む宮本くんは可愛いです。
抜けチェック作業が終わり、やっと二人で食事に行くことができ、とうとう宮本はみどりに告白します。「好きになってしまいました」
ストレートでいいですね。辞書も紙もあなたも大好きって、ド・ストレート。
それを聞いたみどりはごめんなさいと。宮本は、伝えたかっただけです、気にしないでくださいと立ち去る。みどりは、馬締が言っていた言葉を思い出して宮本を追いかける。
「それでも言葉にしてください。今あなたの中に灯っているのはあなたが言葉にしないと消えてしまう光なんです。」~ドラマ内の馬締の言葉
本当に素敵なフレーズです。これって脚本の方が考えたフレーズなんでしょうね。素敵すぎてまるでポエムのようです。
みどりは消えてしまわれるのが怖いんです、私もあなたが大好きです、と告白する。
手を握り合って喜ぶ二人の姿がとても微笑ましく、こちらまで嬉しくなるような素敵な恋愛の始まりの情景です。
矢本悠馬が営業マンを演じるドラマで、とうとう刊行目前だが…
西岡が取り仕切って、刊行発表会が行われる。たくさんの招待客を招き、素晴らしいプレゼンが行われたが、松本先生(柴田恭兵)の様子がちょっと変。
松本先生、喉元を抑えていましたね。
刊行発表会が終わって、編集部にやってきた松本先生は自分が食道がんで、今後入院することを告げる。先生は、タブレットを購入したいので買い物につきあってほしいと言って天童が付き添う。
天童は、幼い頃松本先生と出会って国語に興味を持ったんでしたね。
博士課程に進んで国語学者になると聞くと、松本先生は「私にはあなたを授けてくださったんですね」と後継者が天童であることを喜ぶ先生。
そして、時代は新型コロナウイルスの自粛期間へと突入していく。
そうでしたね、嘘のような新型コロナウイルス蔓延の時代。今となっては、次々と死者が出る暗黒の時代だった記憶になってしまいました。
第9話感想まとめ
とうとう来週が最終回。皆で力をあわせて刊行直前まできたのに、新型コロナウイルスの時代。
松本先生は、夢にまで見た中型辞書「大渡海」を手にすることができるのでしょうか。ドラマでは小説や映画と違い、時代を現在に近い設定にしてあるため予想もつかない展開になりそうです。
しかし、みどりと宮本がお互いの気持ちを正直な言葉で告白できたのはほっこりしました。言葉で伝えないと伝わらないですね。
馬締の妻・香具矢が予告で泣いていましたね。飲食店閉めちゃうのでしょうか。
松本先生には是非辞書を手にしてほしいと思います。
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