最終回で戦慄の展開!ドラマ「仮想儀礼」感想まとめ 前編

とうとう来てしまった、最終回。観たいけど、観たらもう終わってしまうのが悲しい。日曜日の夜の楽しみが終わってしまいます。

第10話(最終回)「そして宗教が生まれる」

正彦(青柳翔)と誠(大東俊介)はどこへ向かうのでしょうか。

最終回でのイカレた3人信者の妄想が恐ろしい

正彦と誠が教団に帰ると、真美(川島鈴遥)の両親が血を流して倒れている。手足は紐でしばられ、猿ぐつわまでされている。

秋瞑(しゅうめい)(美波)が包丁を持って登場したので、何やらとんでもないことになるのかと思いきや、手足を縛った紐が解けないので包丁で切るつもりだったよう。

聞けば、真美の両親が教団内に入ってきて真美を探すのに乱暴してきたので、雅子(松井玲奈)の空手ハイキックが真美の父親の顔に当たり、鼻血が出ていた。

正彦に紐を解かれ助けられたにも関わらず、真美の両親はすべて教祖である正彦の指示だと思い込み、慌てて外に出て「助けてください、暴力をふるわれた!」と叫ぶ。秋瞑はあの人たちはサタンの手先よ、と言い放ちます。…いえ、人間です。

呆れ果てた正彦は、本日をもって団体を解散する、やがて警察がくると告げると、秋瞑・雅子・麻子はみんなで逃げようと言い出す。

この3人のイカレようがヤバい。『人がケガしても、死んでも、仮の現象で現実じゃない。私たちだけが仮想の裏側にある真実を知ってい』ホントにヤバい人たち、っていう3人の演技が凄い!特に秋瞑役の美波。

もう、うんざりだ!と正彦はブチ切れ。(8話での石坂とのブチ切れ電話みたいに)「我々には法の裁きが下される。それに身をゆだねるしかない。」と叫ぶと、イカレた秋瞑が「その法ってこの世だけに存在する法ですよね、私たちが従っているのは大宇宙の法なんですよ。」

秋瞑のヤバい顔つきが、本物そのもの。正彦は「法を簡単に否定するな!法は尊いものなんだよ、人間が血と汗を流して英知を結集させた人類の歴史そのものなんだよ。チッ」って、個人的にブチ切れ正彦、好きです。

さすが学のある正彦。きちんと学問に取り組んだ片鱗が見えます。

正彦に何を言われても、ゲームシナリオ「グゲ王国の秘法」が真の経典だと信じ込む3人。見かねた正彦が、実は自分は教祖ではなく、詐欺師だ。それは自分が書いたゲームのシナリオだと告白する。誠も、俺はその編集者だ、と告白する。そのシナリオこそ仮想だ、と。

秋瞑は、あなたが俗者でこの原稿が仮想なのはわかっているが、グゲ王国の教えだけは本物だ。というので、誠は本尊(仏像)を壊して中身のワインボトルを見せ、土下座して謝罪する。

それでも3人は妄想に取り憑かれたまま、割れたワインボトルに祈ります。イッちゃってますね。

最終回に犯罪集団として暴走する教団

正彦と誠は教団の外のマスコミの前に立ち、これから警察に出頭し、教団を解散しますと告げる。

正彦の実家では、正彦の両親と真美がコタツでその放送を観ています。なんだか切ない。

一方、「恵法(えほう)三倫会」の教祖・回向法儒(えこうほうじゅ)もその放送を観て、ばいばーいと手を振る教祖。もう正彦たちは必要なくなったんですね、サタンってこの人じゃない?

マスコミから戻り、教団に帰ると秋瞑が正彦の頭を石で殴打する。誠は倒れた正彦に近寄り、呼びかけていると、今度は麻子が同じ石で誠の頭を殴打。捨てられた恨みも兼ねて…

ワゴン車で山奥の建物に連れていかれた正彦と誠は、手足を縛られ監禁される。もう、誘拐事件並みですね。世間では、みんなで逃亡したことになっています。

3人は相変わらずゲームシナリオに向かって祈りを唱えている。誠はその姿を見て「懐かしい。お袋や他の人が拝んでいる姿、好きなんだ、みんなとひとつになるみたいで自分がいなくなるみたいでほんとに宇宙と一体化してるみたい。」…誠の表情がとても魅力的な場面です。

喘息の発作がでながらも、正彦に向かって「みんなを救ってあげなよ、こんなところまでつれてきちゃったんだから逃げるな、あのこらにはあんたが必要なんだよ。」と。

麻子がひとりになった隙に、一緒に逃げようと懸命に説得する。麻子は誠に捨てられた恨みがある為冷たく接しますが、誠から二人で一緒に心理を追求していこうと言われ紐を切ろうとすると、秋瞑と雅子が帰ってくる。

麻子は椅子に縛られ、秋瞑に「いつまでサタン信仰に溺れてるの?いつになったら真理に気が付くの?」と頭から水をかけられる。こわ~っ、秋瞑の暴走マジ、ヤバいです。

最終回では山で恐ろしい出来事、誠が… 神シーン再来

正彦は、以前の信者・竹内由宇太(齋藤 潤)が手をかけ、亡くなった人の弔いの儀礼がしたいから、亡くなった山へ連れて行ってほしいと提案する。

山につくと、即席の祭壇を作り正彦が主導して祈りを捧げる。誠は頭部の打撲と喘息の発作もあり、かなり体力を消耗していて歩くのもやっと。

誠は木に寄りかかり、4人が祈っている姿をうっすらと微笑みながら見ていまる。そういえば、拝む姿が好きって言ってましたね。母を思い出しているかのような表情です。

正彦は祈りが終わると、いきなり秋瞑と雅子を投げ飛ばし、誠を連れて逃走ししようとする。秋瞑は正彦にナイフを突きつけ襲い掛かかるが、手のひらで受け止めて刺されずに逃げる。

山道の途中、誠は力尽き川に落ちてズブ濡れになり、正彦は誠を背負って古いトンネルにたどり着く。

誠は、濡れた身体の震えが止まらない。正彦は自分の上着を着せ身体を摩り抱きしめながら、頑張れ!と。誠は急に立ち上がり、謝りに行くと言いだす。…大東駿介さんの迫真の演技が始まります。

ぶるぶると震えながら、ふらつきながら歩き「見捨てたくないんだよ、俺たちの犠牲者でしょ、誰も、どんな奴も見捨てないでください、人を殺した人も殺された人も誰も見捨てないでよ。助けてあげてよ。」と倒れて、正彦に抱きかかえられながら涙する場面は、大感動ものです。

正彦も「そうだな、助けたいよな。」と身体の震えが増していく誠を抱きかかえる。そこへ3人がやってきます。近寄ってきた麻子に「麻子」と呼び、まるで愛と懺悔を伝えるかのよう。正彦に「ズッキー、ありがとうね、ありがとう」みんなに向かって「みんな幸せにね」と涙がこぼれ落ちる誠。

そして「母さん」と言いながら手を天に振り挙げ、絶命します。このシーンなんて表現したらいいのでしょう、大東さん凄い俳優さんです。

正彦の泣き崩れるシーンも、涙も鼻水も駄々洩れ…この二人の迫真の演技、すごい!

最終回ドラマ「仮想儀礼」の感想 前編のまとめ

まさか、誠が死ぬ展開とは思いませんでした。そして、誠の絶命シーンは涙が出ました。第8回の神シーンに続き、身体が震える感動の神シーン再来の場面。

暴走し自分を殺そうとする信者たちにさえ、助けてあげて、許してあげて、と懇願する誠。まるで自分の事も母の事も、助けて、救って、見捨てないでと言っているかのようでした。

母の姿を思いだすという拝んでいる後ろ姿。母の事は恨んでも恨みきれない、むしろ大好きで一番愛している存在なのでしょう。そして、暴走する3人に母の姿を照らし合わせていたのかもしれません。誠の心のうちを想像するだけで泣けてきます。

誠の心を救ってくれた正彦に対する感謝、愛情、信頼、全部が絶命する間際のシーンで伝わってきました。ここには書ききれないほどの感動がありました。

本当に、大東さんの演技ほんとに凄い!最終回凄すぎて、後編につづきます。

 

 

 

 

コメント

  1. みや より:

    はじめまして。
    ドラマ終わってしまって気持ちがワサワサ落ち着かずこちらに辿り着きました。
    素晴らしいすごいドラマでした。
    今現在読んでますが小説は小説ですごいです。でもドラマもすごくて。
    また仮想儀礼について書いてください。

    • Atoky より:

      コメントありがとうございます。本当にすごいドラマでしたね!久しぶりにハマってしまいました。小説も違う魅力があるんですね、是非読んでみようと思っています。ドラマは全話録画しているので再度ゆっくり視聴してみようと思っていますのでまた気がついたことを書いてみようと思っています。是非また読んでもらえたら嬉しいです。

      • みや より:

        録画残しておけばよかったって後悔してます。オンデマンド契約しようとぁます。
        基本NHKしか見ませんがクドカン大好きなので不適切も見てます。
        でも頭の中桐生先生でいっぱい(笑)。青柳翔さん初見ですがキャスティング最適でした。
        またコメントさせていただきます。
        ありがとうございました♪

      • みや より:

        録画残しておけばよかったって後悔してます。オンデマンド契約しようと思ってます。
        基本NHKしか見ませんがクドカン大好きなので不適切も見てます。
        でも頭の中桐生先生でいっぱい(笑)。青柳翔さん初見ですがキャスティング最適でした。
        またコメントさせていただきます。
        ありがとうございました♪

        • Atoky より:

          みやさま こんばんは、もしかしたらNHK総合で再放送されるかもしれませんね、というか、してほしいです。Xでも、反響大きいですよね。なぜか第3話だけ録画消していたのでコンプリートならず、私も再放送期待しています。

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