松田龍平が登場したドラマで新旧主役揃いの第8話

NHKプレミアムドラマ「舟を編む~私辞書をつくります」第8話なんと松田龍平さんが登場しました!

「尊い」も「ヤバい」も変わっていく言葉

「推しが尊い(とうとい)」の用例採集をしていたみどり(池田エライザ)は、X(えっくす)で「推しが尊い、尊み秀吉」という文言を見つける。

(とうとみ)という言葉はあまり聞き慣れない。最近、若者の間で使用されている、眠い→眠、つらい→つら、わかる→わかりみ、のような使い方の「み」使いではないかと。

不思議な使い方ですが、若い世代が言葉を変えていくのは昔から変わらない事ですね。そして時代が変わると、死語になる…。

ドラマ内では社外編集者・荒木(岩松了)が解読します。年齢が高いのに、日々用例採集して流行りの言葉も敏感に書き留めている成果でしょうか。みどりよりも解読が早かったです。

ヤバい、も以前はネガティブな意味だけに使われていたが、今ではポジティブな意味でも使用される。

用例採集カードは玄武書房の倉庫に53年間かけて、100万枚貯蔵されていた。そのうち、25万2千語が辞書に採用されることになる。

凄いですね。こんなに言葉や使い方があるとは…。ドラマ内での話ですが、限りなく事実に近い数字なのですしょうね。日本語は深いし、多国語に比べて言葉数が多いと聞きますが、こんなにあるとは驚きです。

松田龍平がエンジニアで登場

中型辞書「大渡海」は五十嵐社長の指令により、紙での出版に加えてデジタルのセット販売。デジタル版の打ち合わせに、システムエンジニアの山目役で松田龍平さんがチラリと登場。

松田龍平さんは映画版の「舟を編む」の主人公で素晴らしい演技を披露されました。まさかドラマで登場するとは思ってもみませんでしたが、粋な登場ですね。

スマホの表示の相談をするのですが「お値段高くなっちゃいますね」と淡々と話し、営業の西岡(向井理)と馬締(野田洋次郎)は、えっ!と驚くと、「冗談ですけど」とこれまた淡々と話します。

たった数分の出演ですが、システムエンジニアで真面目で淡々とした松田龍平さん、つい映画版の馬締として観てしまいました。映画版の馬締も、淡々としてコミュショが強烈で、口数が少なかったです。なんだかシステムエンジニアの山目さんと似てますね。

ドラマ版の馬締は、コミュショで変わり者ですが、口数が多い。独り言のようにいろんな解説や説明を丁寧にみどりにしていきます。映画版とはちょっと違っています。

ドラマ版馬締の野田洋次郎さんと映画版馬締の松田龍平さんは親友なんだそうです。凄いですね、親友で同じ役を演じるなんて!

究極の紙つくりを追い求めるみどり

ライバル辞書が出版されると、紙の手触りや質感が絶賛もの。みどりは、「大渡海」を中型辞書で1番軽く皆が気軽に手に取れてずっとめくりたくなるような辞書にしたいと言う。

それを聞いていた宮本は会社の工場へ行き、より良い質の紙の製作に奮闘する。

馬締の夢であり、みどりの夢でもあり、みんなの夢でもあるんですね。

宮本がみどりに熱弁するシーンがあって、過去にインディアペーパー(辞書や六法全書などに使用される薄い紙)製作に日本で初めて携わった人が何度も失敗を繰り返し、ある日夢にその作り方が出てきてその通りに作ってみたら成功したと。

このシーンを観たときに、以前読んだ稲盛和夫の著書に「一生懸命に何かに取り組んだ人には神様からご褒美がくる」と書いてあったのを思い出しました。試行錯誤して真摯に取り組んでいると、ひらめきや夢の中や人との出会いなど、思いがけずご褒美がくるという内容でした。

ドラマ内でも辞書の神様がいるんじゃないか、と話していましたが、稲盛さんも仕事の神様からのご褒美って表現されていました。同じことなのかもしれませんね。

出来上がった紙にみどりは涙を流して感動する。宮本や工場の社員たちは達成感で歓喜する。

野呂佳代が登場、みどりの義理母?

お正月に実家に帰る場面のみどり。みどりの家庭は、幼い頃に両親が離婚、母と姉が長野へ行き、みどりと父は東京での生活。

みどりが実家に帰ると、野呂佳代が登場!しかも妊婦姿。みどりの父の再婚相手役で妊娠中の役柄でした。

野呂佳代さんっていろんなドラマに出演しています。大河ドラマ「光る君へ」で、柄本佑さんの付き人の恋人役。ちょい役なんですけど、最初の数回、付き人と野呂佳代さんがふたりで手を繋いでいなくなるんです。(笑)

昨年の夜ドラ「褒める人褒められる人」にも、マスコットをこよなく愛するキャラで出演していました。以前テレビ番組で言われていたことが「ダイエットなんてしません、このキャラクターで演じられる女優になりたい」です。

見事にその通りになっています。ちょっとふっくらした体系と朗らかな笑顔がとても良いキャラクターです。今回の役も、妊婦さん役でもちろんお腹に詰め物をしているとは思いますが、リアリティーがあって、野呂佳代さんがでてくるとなぜか安心感。

ドラマ内でもみどりとの仲は良好そうで、みどりにとって妹が生まれる予定になっています。家の中がどんどん変わってOK、引っ越してもOK、どこにいっても実家として帰ってくるから、とみどりが父親に言うのです。

それって、義理母になる野呂佳代さんとの関係が良好でないと言えないセリフですよね。

新元号に歓喜する辞書編集部、何故?

時は2019年、新元号を発表する場面のテレビ放送を見つめる辞書編集部の皆さん。「ら」行もしくは「わ」行を祈る皆さん。

何故?と思って観ていたら、辞書造りも大詰めを迎えているので、あいうえお順の後のほうの言葉が助かるらしい。後ろの方の言葉はまだ仕上がっていないので、辞書に入れるスペースの都合らしい。

なるほど、と納得いきました。過去247元号中、3例が「ら」行で実在していたそうです。

715年霊亀(れいき)、1238年暦仁(りゃくにん)、1338年暦応(りゃくおう)

そして令和おじさんが登場して、歓喜する辞書編集部。

このドラマ、いろいろと知らない事を教えてくれる観て学べるドラマという感じです(笑)。

辞書刊行まで問題山積の終盤

辞書のデザインを請け負っている人気ブックデザイナー・ハルガスミ(柄本時生)がデザインパターンを3つ持参する。どれも素敵でどれも使いたいという辞書編集部のみんなの前で、全部破ってしまう。

良いデザインなら満場一致で決まるはず、と言ってビリビリ破るのですが、そんなにこだわるデザイナーって素晴らしいと思います。奇才?的な雰囲気が柄本時生さん、はまり役です。

せっかく大詰めに来たのに、みどりは大きなミスを見つけてしまう。血潮(ちしお)という文言が入ってなかったのです。しかも宮本と約束した、辞書が出来たら真っ先に見ます、と言っていた言葉。

これは大変、みどりのミスで辞書に採用されるはずの言葉が抜けていると、全部の言葉を見直さなければならないと地獄の予感。

第8話のまとめ

残りあと2話で、取り返しがつくかつかないかのミスを見つけてしまったみどり。ハルガスミのデザインも間に合うのか?という展開になっています。

8話は松田龍平さんと野呂佳代さん登場でクスッと笑えるほっこりシーンもありました。

みどりと宮本の恋の行方も楽しみですね。実際には仲良しの共演者で、共演が多いので話すネタもあまりないとか。(笑)

残りの2話で、エライザさんの素敵なファッションも見納めです。さて、中型辞書「大渡海」は刊行に間に合うのでしょうか。たぶん、間に合うとは思いますが、それまでのドタバタ劇が楽しみです。

 

 

 

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