ユーミンストーリーズ先週の「青春のリグレット」は大反響だったようですね。今週も「冬の終わり」が麻生久美子さん主演で始まりました。
NHK夜ドラNHK総合 毎週月曜日～木曜日 午後10:45～11:00 NHKプラスで見逃し配信、金曜日11時45分～(1週間分を続けて放送)
黒木華が声の出演をするドラマ「冬の終わり」
3/11（月）からスタートしたNHK夜ドラ「冬の終わり」。黒木華さんが声だけの出演とは、なんとも贅沢な演出でしょうか。
ナレーションかな？と思って観ていたら、黒木華さんは、なんと有線放送局の電話オペレーター（笑）。とても淡々とした丁寧な口調で、麻生さん演じる主婦・朋己のリクエストを受け付けてくれる『ハリガヤ』さんです。
朋己が何度も電話をかけて、いつ頃かかるでしょうか、どのチャンネルでかかるでしょうか、としつこく電話口で尋ねるが、いつも淡々と同じ口調で「申し訳ございません、時間の指定も確約も出来かねまして…。」と答える。
黒木華さんの登場が斬新すぎて笑ってしまいました。これだけ、・・・？もったいなーい！
黒木華が声の出演をするドラマで麻生久美子はパート主婦
藤田朋己（麻生久美子）は、夫と5歳の息子の3人暮らし。ほぼワンオペのような慌ただしい生活の中、スーパーのフードコーナー「コンタちゃん」でパートとして働いている。
夫はスマホばかり眺めて家事を手伝う様子もない。朋己が話しかけたところで、あまり真剣に聞いてもいない。一人息子の5歳マリオは言葉の発達遅れが見られ、病院に連れて行こうと思っているが夫に相談すると、いってらっしゃい、と。
いわゆる会話の少ない、子育ては奥さんにまかせっきり、という感じですね。こうゆう家庭は多いのかもしれないですが、なんだかため息がでてしまいます。子育ては夫婦でするんですよと言いたくなります。
黒木華が声の出演をするドラマで、不倫したパート社員
スーパーで働く正社員やパートのロッカーが連なる店舗裏で噂話が飛び交う。正社員の西岡（成嶋瞳子）が取引業先の農家の人とダブル不倫をして近々退職するらしい。
正社員でフルタイム勤務なのに、よくそんな時間あるわよね～と噂の的。
その噂話の遮るかのように、鮮魚売り場の担当パート・みつき（伊東蒼）がロッカーをバンッと音を出して閉める。そんなことするもんじゃないわよ、とばかりに同じ鮮魚売り場のパート・定岡正子（浅田美代子）が追いかける。
みつきちゃん、なんだか素敵。そんなくだらない噂話してんじゃねーよ、的な物言わぬ行動。そして、それをカバーする定岡役の浅田美代子さん。浅田美代子さんってどのドラマや映画に出てきてもほっとする癒しの存在なので、大好きです。
噂されているのを知っているはずだが、何食わぬ顔で出勤する西岡。いわゆる普通のおばさんで、特に色気があるわけでもない、地味な感じで肉付きのよい中年婦人。
西岡は、フードコーナー『コンタちゃん』の担当。
黒木華が声の出演をするドラマで、フードコーナーコンタちゃん
朋己は勤務するフードコーナー『コンタちゃん』で、お好み焼きを焼く。
それがとっても美味しそうなんですよね。マヨネーズと紅しょうがはセルフです。すごく几帳面に丸く成形されていて、最後に鰹節をかけるのですが本当に美味しそうで食べたい！
焼いた後の鉄板処理をしていると、正社員・西岡は新入りパート・仙川(篠原ゆき子)について朋己に話し始める。入って１か月経つのでひとりで任せてもいいかなと思っている、と。父親の介護で帰省したらしい。
朋己はまだ、ゆっくり話せていないと答える。
西岡は仙川を面接する際、愛想もないし不採用かなと思ったけど、「幼い頃ピアノの帰りにお母さんと一緒に『コンタちゃん』に通っていた」と聞いて即採用にした、と。絶対良い人です、と西岡は朋己に言う。
朋己も面接のとき、小さいころコンタちゃんに通っていたことで採用になった。
西岡さん、コンタちゃん愛がすごいですね。そしていつも昼食にコンタちゃんラーメンを食べてますね。
黒木華が声の出演をするドラマでのパート仲間
仙川真帆が朋己と同じフードコーナーのパートに勤務する時間は午後２時から。
朋己もコミュニケーションが上手な方ではないが、いつもマスクをつけている仙川に唐突に「片岡愛之助に似てるって言われません？」と話しかける。
えっ、なんで？常にマスクしている人に、誰かれの似てますねってどんだけコミュニケーション能力低いの、と思ってしまいました。（笑）
それから沈黙が1時間以上続き、たまたまユーミンの『冬の終わり』が有線から流れてくる。すると突然、仙川が饒舌に話をはじめた。
「この曲いいですよね、内田有紀と一色紗英のドラマのエンディング曲だったんですよね、知ってます？」という仙川。朋己はあまりの突然の会話に戸惑いながら「あ、あああ～」と声を発する。
仙川「やっぱり（知っていますよね）。藤田さんと私、同じ歳くらいですもんね、私この曲カラオケでも歌うんです。」朋己は仙川さんがカラオケにいくことに驚く。
仙川「誰にでもある『しくじり』みたいなことをユーミンに歌ってもらうと、救われるんですよね。しかもこのドラマDVDにもなってないし、再放送もめったにない。（動画配信サイトのテーマ曲を歌いながら）っていう動画配信サイトで観れるんです。知ってました？」
朋己は、戸惑いながらの返事としかできない。仙川「その時、ハートは・・・・盗まれた」朋己「火をつけた」と二人は同時に違う単語を発すると、空気は静寂になり気まずい雰囲気に。
朋己さん、超不器用さんです。それがまた彼女の個性なんですが。
その夜、仙川との会話の事が気になり眠れない朋己。そしてまた有線放送へ電話をかけて『冬の終わり』をリクエストする。
夜のオペレーターは黒木華ではなかったです。（笑）
黒木華が声の出演をするドラマで、若いパート社員みつき
みつきは鮮魚売り場のパート。育ちのよさそうな高校生がスーパーでみつきを探しているような様子を見かけ、とっさに身を隠す。みつきの元同級生のようだ。みつきの家庭はシングルで貧乏だったのに母親の勧めでお嬢様学校に通っていた。
体育祭でお揃いのTシャツが六千円もしたことをきっかけに、みつきは高校を辞める。無理して通っていた高校だったので、1年で辞めたことで母親も夜のバイトをしなくてよくなった。そもそも自分が通うような学校ではなかったという、みつき。
その話を聞いた定岡は、みつきがパートで初めて来たとき、ハンカチとティッシュがポケットに入っていたのできちんとしたいい子だなと思った、と言う。そんなことが大事なのよ、お母さんの気持ちわかるな…と。
別の日、みつきがパートを終えて自転車で帰る間際に、元クラスメイトが待っていた。「私も学校辞めたんだ、ずっとみつきに謝りたくて。」と近寄ってくるが、みつきはそっけなく用事がある、と言って彼女を後にし、自転車で立ち去る。
定岡と朋己と一緒に自転車を清々しくこいでいく、みつき。実は嬉しかったのかもしれないし、もしかしたら、謝ってくれたことが心を晴らしたのかもしれません。どんな事情があるにせよ、元クラスメイトの存在がみつきを明るく前向きにしてくれたことは確かですね。
黒木華が声の出演をするドラマでのスーパー館内放送
スーパーでは鮮魚売り場のタイムセールがあり、お魚の歌が流れるのでその後に『冬の終わり』を流してもらえないか、と鮮魚売り場の定岡とみつきに相談にいく。
朋己は話下手で、たどたどしく仙川との会話のとっかかりになるので曲を流してほしいと訴える。この2か月で仙川と話をしたのは、それっきり。今度は同じ『冬の終わり』が流れたらうまく話をしたいと。
定岡とみつきは話を聞き「あんたすごいね、それって友情じゃん。」というと、朋己は「いえ、あの空間に油を一滴さしたい…」という。しかし、館内放送は正社員しか流せないらしい。
ふたりから他の方法考えましょう、とファミレスに誘われたが、保育園のお迎えがあるからと断る朋己。2023年11月21日の出来事だった。
次の日、定岡とみつきが正社員の前田（クリスタルケイ）を朋己に紹介する。パート社員の見方でフレンドリーな前田は朋己の事情を聞き、館内放送で「冬の終わり」をかけてくれるという。だが、機材が古いため、カセットテープのみの対応。
朋己はCDしか持っていないので、CDラジカセを買ってダビングするというと、定岡が「息子が残していったカセットのなかにあるかもしれない」ということで、朋己とみつきも一緒に定岡の家に行くことになる。
黒木華が声の出演をするドラマで、父親の介護
東京のウェブデザイン会社を辞め、父親の介護をするために帰省した仙川。パートから帰ると、男性ヘルパーさんが寝たきりの父親の介護をしている。食事もトイレも、促してもなかなかいうことを聞いてくれない。やはり家族に介護される方がよいのだろう、とヘルパーさんは言う。
夜、食事の片づけをしていると瓶に入った麻雀パイでカラカラと音を鳴らす父親。仙川は父親のベッドに麻雀台を備え付け一緒に対局する。
父親は言葉がはっきり話せないのだが、娘は理解している。親子っていろんな感情がありますが、結局は一番理解している存在なのかもしれません。
黒木華が声の出演をするドラマ「冬の終わり」感想まとめ前編
このドラマは友情がテーマなのですが、伏線がいろいろと絡み合っているのでサラッと見逃してしまったら、え、どの時間のどの部分？と混乱してしまいそうな組み立てです。
日常の些細な出来事が、細かく丁寧に設定されていて、人と人のつながりの温かさを感じられる作品です。３・４話ではユーミンの「冬の終わり」は流れてくるのでしょうか。後編も是非読んでみてください。
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