「舟を編む」エライザ主演のドラマ、松田龍平主演の映画を見比べた

2013年に公開された「舟を編む」。Fuluで視聴できたので、ドラマとの違いはどんなかな?と、観てみました。

エライザ主演ドラマはみどりが主人公、松田龍平主演映画は馬締が主人公、

ドラマでは、辞書編集部に異動でやってきた、池田エライザさん映じる岸部みどりが主人公ですが、映画では、松田龍平さん演じる馬締(まじめ)が主人公です。

松田龍平さん、ハマリ役です。松田龍平さん演じる馬締は、西岡(オダギリジョー)が営業部から見つけてきた逸材。辞書編集部のホープとして辞書「大渡海」を日々こつこつと制作していきます。

映画では、もの静かで言葉少ない馬締(松田龍平)を中心に繰り広げられる。ドラマでは岸辺みどり(池田エライザ)を中心に繰り広げられる、賑やかなドラマです。

松田龍平さん演じる馬締が一目惚れして、妻となる香具矢は宮崎あおいさんが演じます。宮崎青木さんの役どころも、静かで言葉少なく、ひと言ひと言に重みがあり感情が入っています。

ドラマの方の香具矢は美村里江さんが演じます。こちらも静かで言葉少なげな香具矢ですが、映画の香具矢と比べると大人っぽい印象です。馬締をそっと支える頼りがいのある印象です。

宮崎あおいさんはもともと見た目が可愛らしい印象ですが、映画での香具矢も可愛らしさとミステリアスさを持ち合わせた凛とした印象です。どちらも素敵な香具矢です。

エライザ主演ドラマと松田龍平主演映画の演出の違い

映画での時代背景、細やかな演出が全体的にセピア色のイメージでした。10年前の映画ですが、映画の中の設定は1995年設定。昭和の設定かと思うくらいに、全体的に古い建物や編集部の内部の様子です。

香具矢と馬締が住む下宿は、とても古く狭い年代物の建築物でした。Gがでそう…。ただ、香具矢が夜、狭いベランダ(?)に立って馬締と話すシーンは、とても幻想的でした。

音が鳴る掛け時計などありましたね。昔おばあちゃんの家にあり、1時間ごとになるので、うるさいな~と思った記憶がありますが、今となっては懐かしい響き。

編集部の人々が行きつけの居酒屋も狭い。狭くてごちゃごちゃしていますが、昔の居酒屋だな~と思いながら観ました。Gがでそう…(笑)

編集部のなかもとてもごちゃごちゃして、狭く暗い感じ。机の上も作業する場が少ないくらいの資料や本が雑然と置かれています。

ドラマでは、2017年の設定なのでかなり現代風です。編集部の中は古い感じですが、整理整頓されていて作業しやすい環境に思えます。香具矢と馬締が住む家は古い1軒家ですが庭や縁側もあり広々とした印象です。

映画は、暗めの色あいで35mmフィルムで観るともっと臨場感があるのだろうな、と感じました。ドラマは明るめの印象ですが、編集部内や1軒家が雰囲気のある年代物で演出してあります。

エライザ主演ドラマと松田龍平主演映画での岸辺みどり

映画で途中から出演する岸辺みどりは黒木華さんが演じています。なにせ設定が1995年なのでファッションが古いです。黒っぽい服が多く、化粧も色合いが派手で昔風。でも、それが風情があって岸辺みどりが光ります。

最初はいやいやながらの編集部移動だったのが、だんだんとなじんでいき、終盤にはアームカバーまで装着して編集部になじんでいたところが思わずクスっと笑えました。

歓迎会ではビールは飲めない、シャンパンしか飲まないと言っていましたが、辞書が出来上がったときにはガンガンビールが飲めるようになってました。細かい人の心理が変化していく描写が素敵です。

ドラマの岸辺みどりは池田エライザさん。何といっても、ファッションが凄い!レトロな色合いや図柄のプリントされたブラウスやワンピース、制作裏話では100着近く準備された…とか。

池田エライザさんはモデルでもあるので、毎回がファッションショーみたいで楽しみに観ています。一般人が組み合わせないような個性的な色合い、着こなし、うっとりしてしまいます。

ドラマでのみどりは、現代っこではあるものの目上の人を話をきちんと聞き、受け止め、消化していく姿が絵が描かれています。

映画とドラマのみどり、どちらも個性があって魅力的な存在です。

エライザ主演ドラマと松田龍平が主演映画での馬締光人

映画で馬締(まじめ)を演じる松田龍平さん。場違いな営業部にいたことがわかりやすい、コミュ障に近い、言葉足らずの存在。同僚の西岡(オダギリジョー)がノリの軽いタイプなのとは相対的に描かれています。

松田龍平さんが演じる馬締は、ひと言でいえば『静』。その静かな演技のなかに、少しでも人と接していこうと努力姿もあり、暗さとは違う松田龍平さんがかもし出す独特の雰囲気が光ります。

ドラマで馬締を演じるのは野田洋次郎さん。言葉オタクですが、もの静かとは違った『語りたがり』の馬締。ちょくちょく『言葉の国』へ行ってしまい、自分の世界を持っている個性的な馬締。こちらは静かと言う印象ではなく、ブツブツひとり事の場面が多いです。

ドラマの馬締は、言葉の選び方と使い方が素晴らしい。この人に対してどんな言葉を使えば伝わるとうシーンが素晴らしいのです。淡々と話すのですが、人の心に響き、ときには涙がでるような言葉を選んで発します。

エライザ主演ドラマと松田龍平が主演映画での個性的なキャスト

主人公を取り巻く個性的なキャスト。映画とドラマの登場人物の共通点はとても優しく温かな人々。意地悪な人や邪悪な人はひとりもいません。

映画では、言語学者の松本先生を加藤剛さん、その妻を八千草薫さんが演じています。お二人ともいぶし銀の演技で、若い世代に時代を託されたようにお亡くなりになっています。

ドラマの松本先生は柴田恭兵さん。こちらの松本先生も理論的でやさしさで溢れるような言葉を発します。いくつになってもその年代の魅力がある柴田恭兵さん。

香具矢の祖母で馬締の下宿先の家主さん役の渡辺美佐子さん、馬締を温かく支えてくれ理解してくれている家族のような存在でした。この祖母のおかげで馬締は香具矢と出会うのです。

オダギリジョーさんも、ちょっといい加減で、でも人情がある西岡役が適役でした。ドラマの西岡は向井理さん。こちらの西岡は映画版の西岡よりも正統派っぽい感じで身なりもピシッと決まっています。

個人的には映画版の西岡の方が人間味があって好みかな~。

エライザ主演ドラマと松田龍平が主演映画のまとめ

映画、ドラマどちらもそれぞれの魅力があります。アニメもあるのですが、まだアニメは観ていません。

映画も是非ご覧になってドラマとの違いを楽しんでいただければとおもいます。

映画とドラマ視聴での個人的な感想でした。

 

 

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